「なぜ、歯科医院によってインプラントの費用が違う?」では、
インプラントを選ぶ際の基準として、メーカーのシェアや永続性についてご説明しました。
これだけを聞くと、パソコンなどの家電製品を選ぶときと同じように思えるかもしれませんが、
インプラントと家電製品では決定的に違う点があります。
それは、インプラントは、体の一部として生涯使っていくものであるということです。
パソコンなら、故障したり、物足りなくなったりしたら他の製品に買い換えれば済みますが、
インプラントはそういうわけにはいきません。
またパソコンなら、故障してデータが消えてしまっても健康が害されることはありませんが、
インプラントに不具合が起きると健康にリスクが及んできます。
この点を踏まえ、今回はインプラント費用の考え方についてお話ししていきます。
増加するインプラントのトラブル
インプラントをお考えの方のなかには、「どこで治療を受けても同じなら、少しでも安いほうがいい」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、これはちょっと考えものです。「少しでも安いほうがいい」というお気持ちはもちろん分かりますが、「どこで治療を受けても同じ」というわけではないのが現状です。
近年、インプラント治療後の腫れや痛み、噛み合わせの異常、また治療費や保証などについて国民生活センターに数多くの相談が寄せられています。
安心・安全を最優先に
歯(インプラント)は、私たちの生活の質(クオリティ オブ ライフ)に直結するものです。
近年、インプラントの価格競争が進んでいることもあり、「安さ」に目がいってしまう方も多いと思いますが、
健康に関わるものである以上、「安心」「安全」より優先されるものはありません。
インプラントメーカーのシェアや信頼性、医師の技術や経験、
アフターフォローや保証の体制などは最低限、確認したいことです。
セカンドオピニオンも含めてドクターと話し、採用しているインプラントや治療方針を聞き、
自分自身が納得できる医院で治療を受けるようにしてくださいね。
治療費に関しても、納得できる「適正価格」であることが重要です。
インプラントは生涯付き合っていくものですから、初期費用だけで考えるのではなく、
メンテナンスも含め長期的に考えて適正価格であるかどうかを見極めるようにしましょう。
シェアの高いインプラントメーカーとは?
前回のコラムでも申し上げたとおり、インプラントを選ぶ際の判断基準の一つにしたいのがメーカーのシェアです。シェアの低いインプラントの品質に問題があるわけではありませんが、高いシェアを誇るメーカーは「支持される理由」があります。トップブランドは、品質はもちろん、パーツのバリエーションやアフターサポートなども特に充実していると言えます。
では最後に、数あるインプラントメーカーの中でも高いシェアを誇る「ノーベルバイオケア社」について簡単にご紹介します。
ノーベルバイオケア社について
ノーベルバイオケア社はスイスに本社を構える、インプラントシステムのパイオニア。
あの「ノーベル賞」を授与しているノーベル財団から分化して設立された会社です。
ノーベルバイオケア社は、1965年にブローネマルク博士によって発見された、
骨と結合するインプラント「ブローネマルクシステム」を世界ではじめて製品化した会社であり、
インプラントメーカーとして世界でもっとも長い歴史を持っています。
約50年にもわたる長期の臨床実績を有するとともに、製品もトップシェアを誇り、
世界70ヶ国以上で200万人以上の人が同社のインプラントを使っていると言われています。
アフターサポートの体制も整っており、今後もますますの発展が期待できる信頼度の高いメーカーです。